Author’s column

カラダの声を聞いて、自分により良い選択を! ~グルテンについて考えてみよう~/大西ひとみ

こんにちは。ヘルスフードサイエンス研究家の大西ひとみです。

近年、グルテンフリー食品が健康食品として認知されつつありますよね。グルテンは、本当にカラダに悪い存在なのでしょうか? 今回は、グルテンについてお話したいと思います。

グルテンとは

そもそもグルテンとは一体何なのでしょうか?

グルテン(gluten)とは、小麦、大麦、ライ麦などをはじめとする穀物に含まれるグルテニンとグリアジンという2種類のたんぱく質が、水と交わり結びつくことでできる成分のことです。

グルテンは粘弾性があり網目構造を作る性質があります。パンやケーキ、ピザやパスタ、お菓子などは、この性質を利用して作られています。

海外の小麦は日本の小麦に比べ、グルテン(グルテニンとグリアジン)が多く含まれているといわれています。

グルテンを含まない穀物

同じ穀物でも、グルテンを含まない穀物があります。

それは、白米、玄米、オーツ麦(オートミール)、タピオカ、とうもろこし、さつまいも、ジャガイモなどです。これらはグルテンを含まないことから粉砕しグルテンフリー加工食品として(特に近年は、白米、オートミール)多く使われています。

ただし、オートミールはグルテンフリーですが、注意が必要です。オートミールへの加工段階で小麦を加えている場合や、小麦とオーツ麦の製造過程で同じ機械を使っていたり、同じ畑で小麦やオーツ麦を栽培していたりするなど、小麦が入る可能性があることを覚えておいてください。

グルテンフリーが注目されるようになった理由とは?

そもそもなぜこんなにグルテンフリーが注目され始めたのかご存知でしょうか。

アメリカで2014年ごろから「グルテンフリー」という言葉が注目され始めました。その火付け役となったのがウイリアム・デイビス医師ではないかと思います。

ウイリアム・デイビス医師は、さまざまなアメリカメディアに出演し、小麦を食べなくなれば多くの病気や癌にならなくなると訴え続けました。このことで多くのセレブリティーがグルテンフリーを実生活に取り入れるようになり、スーパーには当たり前のようにグルテンフリー加工食品が並び、メディアでは多くのグルテンフリーの料理が紹介されるようになりました。

日本では、テニスプレーヤーのジョコビッチがグルテンフリーを実践する本を出版したことがきっかけで多くの人々に認知されるようになったと記憶しています。

小麦がカラダに与える影響

賛否両論あるのですが、今の小麦は昔の小麦に比べグルテン(グルテニンとグリアジン)が多く含まれているという専門家もいます。

そのため、グルテン(グルテニンとグリアジン)をカラダに取り込む量が増えるだけでなく、現代人が昔に比べ大量の小麦を摂取していることなどからそもそも人間が消化できないグルテン(グルテニンとグリアジン)が体調を悪くさせるとも考えられています。

頭痛やだるさの症状があり、病院で検査しても何の問題もなく原因がわからなかった人が、グルテンフリーの生活をすることで、それが軽減したという話もよく聞きます。

ですが、グルテンアレルギーや、小麦アレルギー、セリアック病、グルテン不耐症などの持病を持っていない人が、グルテンを摂取しないことが本当に良いことなのかは現在でも専門家の間で議論され続けています。

注意が必要なグルテンフリーの商品

グルテン(グルテニンとグリアジン)を含有していない穀物が粉末状に加工されると炭水化物がより多く含まれてしまいます。それによって血糖値がより上がりやすくなり、炎症作用も高くなります。

例えば、米粉パン100gの糖質は、51.3g(※1)ですが、食パン100gの糖質は、46.4g(※2)となり、米粉パンの方が多いんです。それ以外にも、米粉パンは、コーンスターチ、タピオカ粉、ポテトスターチなどが使われているケースがあります。

また、グルテンフリー加工食品は、砂糖などをより多く加えているケースもあり、グルテンを意識しない加工食品に比べ、カロリーが高くなってしまう場合もあります。

グルテンフリーの商品を選ぶ場合は、原材料や成分表をチェックすることが重要です!

自分のカラダの声を聞いてほしい!

グルテンが健康なカラダへ及ぼす影響については、専門家の意見は大きく分かれます。

お話してきたように、全てのグルテンフリー食品が小麦を使った商品より健康的というわけではないので、グルテンフリーはカラダに良いものと思い込み過ぎてしまうのは少し危険なように思えます。

私は、実際にグルテンフリーの生活をしてみて、自分のカラダに合うと感じ、続けています。できるだけ糖質の含有量が少ない材料を使って作られているグルテンフリーの商品を選ぶようにしています。

みなさんも、まずは、自分の食生活を見直し、どちらが自分のカラダに合っているかを考えてみてほしいと思います。

実際にグルテンフリーの生活をしてみて、自分の体調に良い変化があればグルテンがカラダに何らかの影響を及ぼしている可能性があります。

一番大切なことは、自分のカラダの声をよく聞いて、自分にとってより良い選択をすることだと思います。

新しい時代のグルテンフリー食パン

モデル兼起業家として活躍、パンの最高峰高級食パン「ふじ森」ブランドを自身で立ち上げ、全国で人気店の経営者でもある藤森もも子氏が、新しい時代の食を追求したブランド「m bread(エム ブレッド)」を立ち上げました。

その第一弾商品を私、大西ひとみが製作・開発に全て携わらせていただくことになりました。小麦粉・米粉を一切使用せず、イーストを発酵させるために使う少量のハチミツ以外は一切甘味料・人工甘味料を使わず、栄養バランスまでも考え作った新しい時代の究極に健康を考えた食パンです。

私のこだわりと考えを最大限取り入れてくださいました。

ライ麦パンのように薄くスライスして食べていただくとイーストの香りを感じることができ、バターなどを付けなくてもそのまま美味しく食べていただけます。

詳しい商品内容とご購入先は、以下をご覧になってみて下さい!

PC:https://fujimori-pain.stores.jp/

公式Instagram: @fujimori_pain <https://www.instagram.com/fujimori_pain/

【参考資料】

※1:食品データベース参照:
https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=14581

※2:食品データベース参照
https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=14578

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